- クラウド会計ソフトの評判もいいし、変更してみようかな?と検討中の方
- 今使っているインストール型の会計ソフトのクラウド版にしようと思っている方
- クラウド会計ソフトってどれも同じに見えるけど一体何を基準に選べばいいの?と思っている方
この記事はそんな方に向けて書きました。
経理を効率化できると言われているクラウド会計ソフト。
でもソフト選びに失敗すると他のシステムとの連携のための作業が余計に発生してしまったり、結局CSVでデータをインポートすることになったり・・・。

という事態になりかねません。

経理効率化にはクラウド会計ソフトがマスト
多くのクラウド会計ソフトにはAPI連携と言って、外部サービスからデータを取り込める仕組みが標準装備されています。
これによって通帳を見ながらデータを会計ソフトへ打ち込む、などの単純作業が自動化されるのです。
また会計データがクラウド上にあるため、顧問税理士とのやりとりも遠隔で同じデータを見ながら話すことができます。
このようにとても便利なクラウド会計ソフトですが、

どう経理がラクになるの?
という質問をよくいただきます。
なぜクラウド会計ソフトの導入がマストになってくるのか具体的に解説します。
クラウド会計ソフトのシェアは拡大中
2017年に行われたMM総研のクラウド会計ソフトのシェア率の調査では、会計ソフトを利用している法人のうちクラウド会計ソフトを利用している法人は14.5%。
クラウド会計ソフトを利用している法人のうち、約30%はfreeeを利用、約20%はMFクラウド、続いて弥生クラウド、ネットde会計・・・が続きます。
少し前のデータなので今はクラウド会計のシェア率はさらに増えているはずです。
ちなみに現在もクラウド会計ソフトのシェアトップはfreeeとのこと。

経理の会計入力の仕事がほぼなくなる
クラウド会計ソフトを使うと銀行やクレジットカードのデータがAPI連携され、自動的に会計ソフトの中に明細が取り込まれます。
会計入力の仕事がほぼなくなるというのは言い過ぎかもしれませんが、会計入力は取り込まれたデータに対して勘定科目を選んでいくだけでOK。
今までインターネットバンキングからCSVデータをダウンロードして、それを会計ソフトにアップロードをしていませんでしたか?
もしくは銀行に通帳記帳に行って手打ちで会計ソフトに明細を入力していたかもしれません。
銀行口座の場合はAPI連携ができると口座残高がずれるといった人的ミスがなくなります。
労働者がこれからどんどん減ってくる中で、単純作業は自動化をしていかないと仕事が回らなくなってしまいますよね。
そう言った意味でもクラウド会計ソフトの導入は必須です。
経理作業をすると会計入力が終わるソフトもある
たとえばfreeeの場合、会計ソフトなのに請求書・納品書などを作ることができます。
請求書を作れば、同時に仕訳が登録され、銀行口座に売掛金の入金があれば消し込み提案をしてくれるんです。
売掛金や買掛金管理もfreee上で管理ができるため、わざわざ別にエクセルを準備する必要がありません。

クラウド会計ソフト選びのチェックポイント6つ
クラウド会計ソフトは日々進化していて、1年前と今とでは機能が数段によくなっていることも。
たとえば以前は自社の銀行口座に会計ソフトがAPI連携していなかったのに今はしていたり。
以前はクラウド会計ソフト上で予実管理ができなかったのに今はプランによってはできるようになっていたり。

自社に必要な機能を洗い出し、最新の情報をキャッチする必要があります。

ここからはクラウド会計ソフトを選ぶ時にチェックするべき基本のポイントをお伝えします。
顧問税理士に会計ソフトの変更を相談する
会計ソフトを変更する前に、念のために顧問税理士に新会計ソフトの導入を考えていることを相談しておきましょう。
クラウド会計ソフトに移行すると税理士側のチェックも楽になるため、ほとんどの税理士は賛成してくれるはずです。

使い慣れない会計ソフトを導入することで、新しい会計ソフトの操作に慣れるまでデータのチェックに時間がかかること。
また、税理士事務所内である特定の会計ソフトを利用している場合は事務所全体として作業効率が下がるためです。
顧問税理士の回答によっては、経理の効率化を優先するのか顧問税理士との関係を優先するのか考えなければいけないことも。
特に顧問税理士を変更しても問題がなければクラウド会計ソフトを導入すると、そのクラウド会計ソフトに詳しい税理士を会計ソフト会社から紹介してもらえるサービスもあるので安心してくださいね。
経理担当者に操作性を確認する
普段会計ソフトを利用するのが経理担当者の場合は、経理担当者に操作性を確認しましょう。
自社で必要なシステムがクラウド会計ソフトにも備わっているか確認するためです。
経理担当者に操作性を確認する際には注意点があります。
それは今まで使っていた会計ソフトと操作性が全く異なる場合、新会計ソフトの操作を覚えるための時間が必要です。
既存会計ソフトと新会計ソフトの操作性が違えば違うほどシステムを理解することが大変なため
経理担当者は新会計ソフトを「使いにくい」と判断する場合があります。
特にクラウド会計ソフトのシェアNo.1のfreeeは、簿記が分からなくても会計入力ができる設計になっていて、簿記の貸借の概念がありません。

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自社で使っている銀行口座・クレジットカードに自動同期が対応しているか
クラウド会計ソフトの長所は外部サービスとAPI連携でデータを自動更新できるところです。
API連携ができるとクラウド会計ソフト上に銀行明細やクレジットカードの利用明細が自動で取り込んでくれます。
今使用している銀行口座やクレジットカードは検討中のクラウド会計ソフトと自動同期ができますか?
「○○銀行 クラウド会計ソフト名 連携」などで検索すると連携できるサービスを確認することが可能です。
料金は適正か
クラウド会計ソフトは仕訳数や利用したいサービスで料金が変わります。
たとえfreeeの料金で見てみましょう。
法人のミニマムプランは2,380円/月、プロフェッショナルプランは39,800円/月かかります。この基本料金プラス、利用アカウント数で課金されます。
この会計ソフト利用料を高いと見るか安いと見るかは、どう運用していくかによって変わります。
たとえば1ヶ月39,800円のプランで契約して経理が効率化できた場合。
今まで経理の正社員2人でかかっていた作業が1人で対応できるようになり、1人は営業事務などに移動した場合。
この経理社員のお給料が20万円だったと仮定して約16万円/月、経理にかかる固定費を下げることに成功したと言えます。
会計ソフトのサポート体制はどうなっているか
たとえばfreeeやMFクラウドはチャットサポート・メールサポートが充実、料金プランによっては電話など優先対応可能。
弥生オンラインはチャット・メール・電話対応OKなど各社サポートに違いがあります。

サポートがどうなっているかもチェックしてくださいね。
自社の業種の会計基準を満たしているか
社会福祉法人なら社会福祉法人の会計基準、NPO法人ならNPO法人会計基準など各業種によって会計基準があり、それを満たしている会計ソフトかどうかを確認する必要があります。

まとめ 会社の成長を見据えたクラウド会計ソフト選びが大切
クラウド会計ソフトは経理のデータ取り込み部分を自動化することで、経理の仕事をラクにしてくれます。
また、請求書作成などの経理作業もできる会計ソフトもあり、経理の仕事はこれからもますます効率化されていくことでしょう。
一方でクラウド会計ソフト選びを間違うと、思うように経理を効率化することができず、他の基幹ツールやエクセルを駆使した複雑な経理のプロセスになってしまう恐れがあります。
会社がこれから成長していくことを見据えて、クラウド会計ソフトは選んでくださいね。

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