


実は、どちらも半分正解で半分不正解です。
答えは経理効率化プロジェクトで一番初めに行うヒアリング。
このヒアリングの精度で、経理の効率化が成功するかしないかが決定します。
ヒアリングがきちんとできてないと経理効率化プロジェクトはほぼ失敗すると言っても過言ではありません。
では、なぜヒアリングが必要なのか、どうやって進めれば精度が高くなるのかを詳しく解説していきます。

無料でコピーできますのでぜひご活用ください。
なぜヒアリングをするのか
業務改善はヒアリングなしに始めることはできません。
一番最初のヒアリングでしっかり問題点や社員が感じていることを吸い上げ、業務改善につなげていくことが経理の効率化のポイント。
このヒアリングがきちんとできていないと、業務改善に多大な労力がかかったり、結局業務改善が失敗に終わってしまいます。
そうならないためにもヒアリングの目的を理解してから業務改善に取りかかりましょう。
問題を可視化するため
ヒアリングの最大の目的は現場の問題を可視化するためです。

特に中小企業の場合はどんなに小さな問題点でも吸い上げるようなヒアリングが重要です。
なぜなら小さな問題点が致命的な問題になることがあるから。小さな問題のうちに解決してしまいましょう。
問題が可視化できればそれに対する解決策を考え→実行、を繰り返します。
そうすることで問題を放置せずきちんと解決できる環境が整うことでしょう。
ヒアリングシートを使う3つの理由
「ヒアリングは担当者と面談形式で」が一般的ですよね。
ですが業務改善の場合はヒアリングシートを使って事前に情報収集をした方が効率よく問題点と改善策を収集できます。

なんてことはあるあるだと思います。
社員全員に業務改善を自分ごととして捉えてもらうためにもヒアリングシートはとても役立ちます。
では具体的に解説していきます。
ヒアリングシートを使うと会議では発言しない社員からも意見がでる
大人数の会議では一部の社員だけ発言をして、後の社員はあまり発言しないなんてことはありませんか?
指名して発言を促しても、特に意見が出てこなかったりするものです。
ですが紙を配られて「改善案を提出してください」と言われると、人は何か必ず意見を書いて出してくれるんです。
どんな仕事に携わっている人でも、業務フローで気になっている点は1つや2つ必ずあります。

時間が短縮できる
社員一人ひとりと面談をしながらヒアリングをしていたのでは、一向に業務改善が進みませんよね。
ヒアリングシートを使うことで、面談しならがヒアリングするよりもかなりの時間短縮をすることができます。
ヒアリングシートで提出された課題で不明点やもっと詳しく確認したいことが出てきたときだけ、面談形式にするといいでしょう。
業務改善をルーティーン化しやすい
業務改善は一度おこなって終わりではありません。
状況が少し変わればまた改善が必要になります。
そういった時にヒアリングシートの提出をルーティン化しておくと、問題が小さなうちから現場の声をキャッチすることができます。
たとえばヒアリングシートは各自月に1回必ず提出するようにルール化してしまいましょう。
業務日報がある場合は日報に問題と改善案を書いてもOK。
初めは仕事が増えるので社員は義務感を感じるかもしれません。
ですがそれで大丈夫です。続けるうちに習慣になり、改善できる仕事はないか意識しながら仕事をするようになります。
社員全員からヒアリングをする2つの理由


という声が聞こえてきそうですね。確かにそういった面もあります。
ですが実際には社員全員からヒアリングをしている方が、業務改善の手戻りが少なく済むため結果的に時間短縮につながります。
どういうことかというと、管理職と現場スタッフとでは業務に対する解像度が全く違います。
管理職が「ここはこう改善できる」と思っていても、現場からすると「こういう細かい個別対応ルールがあるからできない。」という事情があることも。
では具体的に解説します。
担当している仕事によって業務の解像度が違う
たとえばAさんの業務である請求書作成。
管理職の方は「請求書作成にいつも時間がかかっているから、クラウドツールを使って請求書作成から郵送まで自動化させてしまおう!」と問題点と解決策をヒアリングシートに書いたとします。
実際Aさんに請求書作成業務の詳細を確認してみると一部取引先の請求書には必ず納品書を添付が必要で、クラウドサービスで請求書を発送しようとすると納品書が添付できず結局手作業になる、ということが分かりました。
一部請求書だけ社内で作成して発送、その他はクラウドツールを使って請求書を発行する・・・となると一見一部は効率化されたように見えますが手間が増え、仕事が複雑化してミスにつながりかねません。
この場合の改善策は下記の通りです。
- 取引先に納品書は別で送付させてもらえるように交渉する
- その後クラウドツールを導入する

小さな問題点も吸い上げることで結果的に時間短縮になる
- お客様を待たせてしまっていること
- お客様にもっとこうすれば喜んでいただけるのにと感じること
- 手間を取られていること
などは改善を進める大きな手がかりになります。
管理職と現場スタッフが感じている問題点は一緒かもしれませんが、現場スタッフの声の方がよりお客様に近く具体的なはず。
一つ一つの内容はとても小さくて細かいかもしれませんが、中小企業の場合はその小さな問題点こそが致命的な問題につながりかねません。
小さな問題点に対して先手で対処することが結果として時間短縮になります。
まとめ
業務改善の第一歩のヒアリングが成功すれば、半分このプロジェクトに成功したようなもの。
かなりの時間と労力は必要になりますが、ヒアリングはしっかりと行うと結果的に手戻りが少なく時間短縮につながります。

という場合はコンサル会社か経理代行会社に業務改善をアウトソースしてしまいましょう。
相手は業務改善のプロです。
費用はかかりますがヒアリングだけでなく、経理効率化の指揮、業務効率アップのツール導入などいろんな面でスムーズに改善を進めることができます。

社内にリソースがあれば社内で対応、リソースがない・もしくは効率よく業務改善を進めたい場合はプロに依頼してくださいね。
【コピーOK】ヒアリングシートの内容とテンプレート
社内でヒアリングを進めるためのヒアリングシートを作成しました。
