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働き方改革で経理を効率化したい!新業務フローを定着させるまでの4つのステップ

更新日:

働き方改革や人手不足などで、業務を効率化させなければいけないと感じる会社が急増しました。

特に経理は「なければ困るけれど、なるべくコストを圧縮したい」部門ですよね。

管理部門にかけるコストを生産性の上がる営業に回したいという話もよく聞きます。

実際に経理はAIが発達してなくなる職種ランキングでいつも上位にランクインしています。

でもいざ経理を効率化させるとなるとどうすれば一番最短でかつ効果を最大化できるのか分からないですよね。

実は分からないのは当たり前で、経理を効率化するノウハウってあんまり出回っていないんです。

じゃあ見切り発車でとりあえず思いつくところから効率化させてみようとするのも危険です。

経理を効率化させるために、重要な業務だと気がつかずに辞めてしまうと、仕入先への支払い漏れを起こしてで信用に関わったり・税務調査の時に書類がない!なんてことになりかねません。

sachi
この記事では経理を効率化するための手順・メリット・注意点を、経理コンサルタントの私が体験談をまじえてお伝えします。

経理を効率化するための平均期間は6ヶ月〜

まず始めに経理を効率化させるための期間は平均6ヶ月〜かかります。

長い!!!と感じますよね。

ですが実際に現場の業務をヒアリング→業務設計→業務設計の見直し→現場に落とし込む→改善を加えて業務を進めていくところまでを想定するとスムーズに進んで半年はかかります。

では何にどれくらいの時間がかかるのか具体的にお伝えします。

1〜2ヶ月目 ヒアリング・業務設計

まずは全社員から業務上、

  • 問題だと感じること
  • スムーズではないこと
  • 時間がかかっていること

を紙に書いて提出してもらいます。

これらは必ず社員全員から提出してもらうことがポイントです。

なぜなら会社での立場、役職、関わっている業務によって業務に対する解像度がまったく違うからです。

実際にわずらわしい業務に関わっていない立場の社員は、他の社員がなぜその業務に時間がかかっているのか分かっていません。

そしてヒアリングシートには下記の2つも必ず書いてもらいます。

  • その問題はどうすれば解決・効率化すると思うか
  • なぜその問題が起こっているのか

 

次に業務設計書を作成します。

どの書類がどのルートをたどって、最終的にどうなるのかを見える化させる目的です。

さらにその業務には誰がいつどんな作業をして、それに対して時間はどれくらいかかるのかを記入してください。

続いて現場の業務フローから見えた問題点を解決した新業務フローを作成します。

3〜4ヶ月 現場に落とし込む

業務設計で作成したフローを元に現場でフロー通りに業務を回してみます。

業務設計書を始めに作成しているので、設計書を見ながら業務を進めてもらいます。

sachi
最初は皆不慣れなので設計書を確認しならがら業務を進めるため、想定よりも時間がかかるでしょう。

1ヶ月もすれば業務に慣れて通常のスピードで業務が進むはずです。

そこでかかる時間は想定内か違うのかをチェックします。

また、業務設計をしても現場ではやりにくかったり想定外のことが起こります。それも気づいた時点でメモしていってもらいましょう。

sachi
注意点は例外の事例に対して個別に対応しすぎること。

業務改善がまったく進みません。例外はあくまで例外として考えましょう。

5〜6ヶ月 改善を加えて業務を回す

業務設計書をもう一度見直し、見落としていた点を修正して業務をもう一度回してみます。

この頃には変更後の業務に社員も慣れているでしょう。

改善したフローは計画した時間内に完了しているか、効率化した時間で何ができるようになったのか検証してくださいね。

 

1.社員からヒアリングして効率化できそうな業務を洗い出す

まずは社員全員からヒアリングをします。

sachi
ヒアリングの前に今回の業務効率化の目的をきちんと社員に共有しておくことが大切です。

全社員から業務のヒアリングする

営業、営業事務、経理など全社員から業務のヒアリングを行います。

ヒアリングと言っても1対1で個別に話を聞く訳ではなく、まずは紙ベースでヒアリングします。

sachi
紙でするメリットは対面だと言いにくい意見も出やすく、

他の社員の前では発言しない社員からも何かしら意見が書かれて提出されます。

業務のヒアリングをするときの注意点

社員全員から必ずヒアリングをしてください。

一部の社員からヒアリングをすると業務内容理解の精度があがりません。

なぜならその業務に直接関わっているかいないかで、業務に対する解像度がまったく違うからです。

また、

sachi
なぜこんな無駄な仕事をずっとしていたの・・・?(絶句)

と驚く内容が出てくることもあります。この時に担当社員を責めないように気をつけてくださいね。

経理担当者は前任者から引き継いだ内容をそのまま真面目にこなしている人が多いんです。

実際に必要ないかな?と思いつつ、誰に確認していいのか分からないままずっと置いていることがあります。業務改善の機会に、こういった業務を洗い出して効率化してしまいましょう。

また、業務効率化のヒアリングを始めると不安になる人もいます。

なぜなら管理部門、特に経理はAIにとって変わられる職種でも常に上位にランクインしていている仕事。

sachi
自分の仕事がなくなってしまわないか心配しているんです。
確かに効率化で仕事がなくなると、今までの自分の仕事を全否定されたようで悲しくなるかも・・・
社長

実際業務効率化を進めると経理担当者が3人いたところ1人で足りるようになった事例もあります。

ですが残り2人がクビになった訳ではなくもっと生産性の高い仕事に異動になりました。

業務が効率化されたあと、自分の居場所があるのかどうかを伝えてあげることが大切です。

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2.経理の仕事の流れを見える化する

業務改善の一歩は業務の見える化からです。

業務を見える化することによって属人的になっている仕事を洗い出すことができます。

長年同じ担当者が同じ業務を担当していると、その人しか知らない・できない業務が発生してしまいがちです。

こういうブラックボックス化した仕事を見える化することで、効率化できる仕事を発見しやすくなります。

特に経理はブラックボックス化しやすく、10年・20年前と仕事のやり方が同じということも・・・。

担当者は真面目に「前任者から引き継いだ方法」で同じように仕事をこなしています。

ですが時代の流れで引き継いだ当時より便利なツールが開発されていたりします。

経理は会社のお金に関わる仕事なので、むだな業務だと感じていても自分で勝手に業務を無くしてしまっていいのか判断に迷い「とりあえず」その業務を続けていることが多いんです。

sachi
このようなむだな仕事をなくすためにも業務の見える化は必ず行いましょう。

ヒアリングを元にチャート図でどの書類がいつどのように使われるのか把握する

例えば1枚の請求書の流れを見てみましょう。

取引先から請求書が届いて、営業担当者→経理担当者→経理部長の印鑑を請求書に押し、先方に支払い→あいうえお順にファイリングするという業務フローがあったとします。

これを下記の4つの項目について業務チャート図を作成します。

この4つのチャートができていればほぼ管理部門のメインの書類の流れは網羅できます。

チャート図を必ず作成する業務

  • 支払い(仕入れ〜支払いまで)
  • 売上(売上〜入金まで)
  • 経費精算(申請〜支払いまで)
  • 給与支払い(給与計算〜支払いまで)

 

どの業務に何人で何時間かかっているのか把握する

書類のチャート図を元に、その業務に誰がどれくらいの時間を使っているのか書き出していきます。

請求書のファイリング、請求書の回覧、請求書の配布、納品書のチェック、など細かすぎると思う位細かくチェックしてください。

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3.業務設計をする

業務設計を進める中で「この業務は何のためにあるの?」といった疑問も出てくるはずです。

その業務を無くしてもいいのか、なくすと問題なのかを現場で判断してしまうのは注意が必要です。

不明点は各専門家に意見を聞きながら進めるといいですよ。

経理のことは税理士に、人事労務のことは社労士に聞くのがベターです。

sachi
余談ですが管理部門の中でも経理は専門知識が必要な職種だからか、プライドを持った職人肌の人が多く、業務フローの変更を依頼すると拒否反応を起こす人が一定数います。
わー、ややこしそう。どうすればいい?
社長
sachi
そういった人に業務効率化を理解してもらうためには、税理士や業務設計コンサルの担当者から経理担当者へ説明をしてもらうと割とスムーズに話が進みます。
なるほど。
社長
sachi
ひとクセある経理担当者の場合は説明を外部の人にお願いすることがとても有効ですよ!

経理は税理士へ相談する

経理で扱う書類は最終的に税務申告や税務調査で使われます。

なので経理のフローや書類でなくしてもよいかの判断は税理士に聞いてください。

経理の効率化は今多くの企業が取り組んでいるので、クラウド会計ソフトなどの効率化ツールについて詳しい税理士も増えてきています。

他社はどんなツールを使ってどのように効率化しているのか聞いてみると、効率化の意外なヒントがもらえるかもしれません。

人事労務は社労士へ相談する

社員の給与計算や労務、各種申請の効率化については社労士へ質問するのがベターです。

社労士も税理士と同じく、クラウドツールに詳しい先生が増えてきています。

給与明細をクラウド化してしまい、従業員に配布しなくてよいクラウドツールを導入する企業も増えています。

詳しい社労士なら給与明細をクラウド化した場合のメリットと注意点などいろいろ教えてくれるはずですよ。

業務設計の相談に乗ってくれる会社へ相談する

最近業務設計の導入〜実行まで行ってくれる経理代行会社も増えてきました。

  • 今自社で使っている会計ツールをそのまま使って業務設計をしてくれる会社
  • とことん業務を効率化させるために会計ツールから変更して業務設計をする会社

の2つのパターンがあります。

税理士から言われて会計ソフトは変更したくない、などの事情があるかと思うので、一旦2パターンの会社から話だけでも聞いてみることをお勧めします。

会計ソフトなどのツールを変更するとなると何百万と投資した会計ソフトへの費用が足かせになってなかなか踏み切れない会社も多いのですが、会計ツールは効率化しやすいクラウド型を選んでいた方が将来的に節約になります。

sachi
会計ソフトの費用面でも、採用面でも。今の市場では経理担当者がなかなか採用できていない状態なので採用コストも膨らみます。

また、業務設計の相談に乗ってくれる会社を使うメリットは今いる社員のリソースを奪わないことです。

日々の業務をこなしながら新しいことに取り組む時間を作るのはなかなか難しいですよね。

なのでこういった会社を上手く使って自社のリソースを使わないという選択をされる社長も多いですよ。

 

4.現場に落とし込む

現場に落とし込む前の作業として、新フローのチャート図の作成が必要です。

新しいフローはどうなっているのかフロー図があると抜け漏れなく現場のスタッフが動きやすいためです。

また、新業務マニュアルも作成しておきましょう。

マニュアルがあると引き継ぎの時などに発生する教育コストを抑えることができます。

また、業務のブラックボックス化を防ぐ役割も。

では現場に落とし込む際の具体的な作業をお伝えします。

作業のチャート図を作成する

上記2で見える化したチャート図を元に、業務を効率化させた後のチャート図を作成しましょう。

チャート図ができたら業務に関わる人全員で業務の流れをチェックします。

チャート図があると現場に落とし込むとき、どこがどう変わったのかが共有しやすくなります。

マニュアルを作成する

マニュアルを作っておくメリットは2つ。

  • 新しく社員が入社した時の教育コスト削減につながること
  • また、ミスが発生した時もマニュアルを見直して同じミスを起こさない仕組み作りができること

マニュアルを作る時の注意点はエクセル・ワードなどのローカルでしか使えないもので作成しないことです。

sachi
よく「最新_マニュアル」「new_マニュアル」などのエクセルがフォルダ内にいくつかあって、どれが一番新しいマニュアルか分からないなんてことが起こっています。
心当たりがある・・・
社長

いつでも最新状態のマニュアルを確認するためにクラウド型のマニュアルを作成することをおすすめします。

無料で作るならgoogle site、有料ならTeachme Bizなどのツールがありますよ。

1〜2ヶ月テストしてみて随時フローを改善していく

前半でもお伝えした通り、業務フローができたら1〜2ヶ月テスト運用をしてフローをどんどん改善していってください。

必ず現場から不明点ややりにくい点のフィードバックがあります。

そのフィードバックを受けてフローもどんどん修正していきます。

現場に新フローを落とし込む時の注意点

1回で現場が完璧にフロー通り業務を回せることはまずありません。

必ず現場から不明点や例外対応はどうしたらいいのかという質問が出てきます。

ありがちなのが例外対応の対策をケースごとに考えすぎて新フローがなかなか出来上がらないこと。

ボリュームゾーンの仕事を効率化させることに力を使い、例外対応はあくまで例外として考えておくことが大切です。

経理の効率化で失敗しないコツ

せっかく経理を効率化するなら絶対に失敗したくないですよね。

でも本当にそんな方法はあるの?
社長
sachi
はい、あります!

経理効率化で絶対に失敗しないコツは2つ。

  • 一気に大きな改善をしないこと
  • 改善案の提出をルーティーン化すること

ではこの2つのコツについて詳しく説明します。

一気に大きな改善を狙わない

一度に大きな変化をさせようとすると多大な労力とコストがかかります。なので小さな改善を積み重ねてください。

まずは業務に影響の少ないところから改善を始めて、徐々に業務のコア部分に移行させます。

どういうことかというと、

たとえば社員の経費精算フローを改善→給与計算・給与に関わるフローを改善→仕入れ支払いフローを改善→売上請求のフローを改善

このように身内からどんどん社外の業務フローへ移行させます。

失敗しても影響が小さい業務から徐々にフローの変更を進めることで、現場への負荷も最小限にしつつ効率化を進めることが可能です。

改善案の提出をルーティン化する

業務改善に失敗する会社の多くは、一度業務を効率化してその後はそのままにしてしまっています。

その時々によって最適なツールやフローは変わるもの。

このような失敗を防ぐために、改善案を月に一度提出するなどルールを決めてルーティン化してください。

ルーティン化することで業務の効率化がやりっぱなしではなくなります。また社員の効率化に対する意識も高まるでしょう。

 

まとめ

ポイントはヒアリングと業務の見える化

経理の効率化のためには初めのヒアリング、現状の業務の見える化がきちんと行われていることが重要です。

ここが細かく分かっていないと後に続く改善案がまちがった方向に進んでしまう可能性があります。

また、業務効率化を正しく行うためにも社員がヒアリング時に改善案を出しやすい雰囲気づくりも大切ですね。

若手社員は「自分の立場でこんなことを提案しても大丈夫かな」と考えてしまいがちです。

ですがその業務について浅い人ほど、業務に対する新しい視点のアイディアがあるはず。

若手社員の意見もしっかり汲み取りたいですね。

そして業務効率化は1回で完璧なフローを作ろうとするといつまでたっても前に進みません。

sachi
業務を回しながら適宜修正しつつ進める方が、結果的に精度が高くかつ早く進めることができますよ!

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